うるしとわたしたちのくらし 〜受け継がれてきた九千年の歴史と文化〜

漁師の網と漆の木

◆漆の木 いろいろな使い方
漁師の網と漆の木

photo 漆の木は漁業でも大活躍をしていました。

漆の木は、たいへん水に強い性質を持っています。 そのため、長い時間、水の中に入れておいてもくさってしまうことがありません。

このような漆の木の特長を生かして、昔の人は、漆の木を漁業で使う網の浮子(うき)として使う方法を考え出しました。
この浮子を「アバギ」と言います。


これは、主に、延縄漁(はえなわりょう)でタコを捕まえるための仕掛けに利用されました。
延縄漁は幹縄(みきなわ)という太くて長い縄に、針のついた枝縄(えだなわ)という縄を短冊(たんざく) のように何本もぶら下げた仕掛け(しかけ)を使って魚やタコを捉える方法です。 photo


この仕掛けが海の底に沈んでしまわないように、仕掛けの所々に漆の木で作った浮子を取り付けて使ったのです。

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現在は、プラスチックなどの保存のしやすい材料によって作られるために、漆の浮子は使われなくなっています。