うるしとわたしたちのくらし 〜受け継がれてきた九千年の歴史と文化〜

漆掻き職人の道具(6)

◆カキタル
カキタルはヘラで掻き取った漆を入れるための道具で、「タカッポ」とも呼ばれます。

photo カマやカンナは、専門の鍛冶(かじ)職人さんが作りますが、カキタルは、漆掻き職人さんが自分で作ります。
ホウの木かマダの木の皮をはいで筒(つつ)の形にします。タルの底はキリやスギの板がよく使われます。


photo せっかく取れた漆が漏(も)れては困るので、カキタルの底はすきまがないように作られています。
木の皮と板をピッタリとくっつけるために、漆と小麦粉や米の粉を混ぜ合わせた「麦漆」(むぎうるし)を接着剤として使います。


漆を掻き取る時は、タルのヘリではなく、直接、タルの底に入るようにします。 これは、ヘリを流れて漆が空気に触れる時間が長くなると、漆の質が悪くなってしまうからです。
このような所にも職人さんの高度な技術を見ることができます。

photo