連綿と神楽を受け継いできた郷の四季折々の表情と、八木巻集落の人々の一年を映像で追いました。神楽とともにある暮らしを季節ごとのミニシアターでお楽しみください。
心浮き立つ、新しい年の始まり
雪に覆われた八木巻集落。雪をかきわけ、神様に手を合わせることから一年が始まります。神楽の舞初めの日、集会場に集まる人々の表情は希望にあふれ、新しい年への期待が厳冬の会場をあたたかく包みます。一月中旬、集落では、「みずき団子」を飾り、五穀豊穣を願う小正月の伝統行事が行われます。春の訪れは、もう少しです。
“実り“に向けた大地との話し合い
やわらかく、暖かい春の日差し。待ちに待った春の訪れとともに、農作業が始まります。大地と、太陽と、大空と。人の力が及ばない自然の営みの中で暮らし、その恵みも厳しさもよく知る八木巻の人々。天に祈り、そして、信じているのです。この地を照らし、そして、潤いを与えてくれるに違いないと・・・。
短く、鮮やかな北国の夏
全国の神楽愛好者が集う、早池峰神社の例大祭。八木巻神楽も宵宮で神楽を奉納しました。集落の畑や水田では、太陽の光をいっぱいに浴び、秋の収穫へ向けて作物が育っていきます。八木巻に息づく小さな命、ホタル。北国の短い夏は、その短さゆえに峻烈な印象を残して去っていくのかもしれません。
実りを祝い、感謝を捧げる
黄金色の稲穂が頭を垂れ、無事に収穫の季節を迎えることができました。実りに感謝し、人々の無病息災を祈念する、八木巻集落の例大祭の日がやってきます。遠く離れて暮らす人たちもこの日のために里帰り。にぎやかな集落を照らす、明るい月。収穫の喜びもつかの間、八木巻には、また、厳しく長い冬が近づいています。