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神楽をもっと知ろう

ここでは、神楽歴史をたどる必要古典文献や、宗教的影響与え事柄現在神楽研究基礎作った民俗学研究者など、神楽をより深く理解するために知っておきたい用語解説をしています。

神楽と仏教の歴史

神仏習合

日本古来神道外来仏教融合したものです。仏教日本伝来したのは、6世紀半ばとされています。神仏習合は、奈良時代頃には具体的形態見られるようになっていきました。神仏習合考え方として、①神道神々仏教修行行い解脱してになったという、②神道神々仏法守護するという、③神道は、姿現したものする以上の3つの形態考えられていました。そして、明治政府による神仏分離政策打ち出されるまで1000年以上もの神仏習合形成されていきます。
このうち、③のが、本地垂迹説発展していきます。

本地垂迹説

神々本性とし、「本来だが、姿としてとなって現れる」という考え方基づいたものです。は、仏教用語である「権現」の称号表されます。としては、大日如来垂迹神天照大神阿弥陀如来垂迹神八幡神としたことなどが挙げられます。いずれも、であり、はあくまでも、姿現したものとする「仏主神従」の考え方によるものです。

神仏分離政策

明治政府打ち出し政策神道仏教明確分離し、祭政一致理念のもとに、神道国家として国民教化し、一丸となって近代国家建設するという意図がありました。この政策では、神道仏教をはっきりと区別することが目的でしたが、一般民衆には、「廃仏毀釈」と受け取り仏像経典などを破壊焼却するといった動き地方にも広まりました。政策骨子簡単にまとめると、のようなことです。①神社では仏像神体としない。仏教関係したものや建造物する、②寺院神社祭祀関与しない、③別当社僧は、還俗、④神社においては、権現菩薩などの仏教名称廃止する、こうして、神仏分離急速進められ、数年神社からは仏教的色合い消えていきました。

文献

古事記

現存する日本最古歴史書太安万侶らによって、和銅(712)に献じられたもの。神話伝説多数歌謡含み天皇家中心とする国家統一思想編纂されています。

風土記

和銅(713)に、中央からの編纂された地誌各地方土地様子産物古来よりの旧聞などが記されています。諸国風土記で、現存しているのは、ほぼ完全の「出雲風土記」をはじめ、「肥前風土記」「豊後風土記」など5つのみです。

日本書紀

現存する最古勅撰正史30舎人親王太安万侶らのにより、養老(720)に完成しました。神代から持統天皇までの事績漢文記述しています。

万葉集

現存する最古歌集20天平宝字(759以降成立したとされています。様々身分人間詠んだ4500漢文詩なども収録されています。

続日本紀

平安時代史書菅野真道らが編纂し、延暦16(797)に完成したもの。40日本書紀受け文武天皇から桓武天皇までの95歴史扱っています。

古語拾遺

大同(807)の斎部広成による神道資料祭政関わってきた斎部氏衰退受け斎部氏正当性主張する狙いがあったとされています。古事記日本書紀から洩れ古代事実伝えている部分少なくありません。

儀式

貞観年間(859~877)に編纂されました。書名には、「貞観儀式」とするものと「儀式」とするものの2つの見解があります。10祭儀年中行事政務付随した行事などについてされています。

拾遺(和歌)集

勅撰和歌集寛弘(1006成立考えられています。洗練された多く、1300以上収められています。

参考文献

神楽 その起源と歴史
  • 日本伝統芸能 第一巻/本田安次錦正社
  • 里神楽成立関する研究/石塚尊俊岩田書院
  • 早池峰神楽大迫町観光協会/
  • 古代史/上田正昭吉川弘文館
  • 原日本精神風土/久保田展弘(NTT出版
  • 日本芸能 早池峰流山伏神楽/菅原盛一郎発行/東和町教育委員会
神楽 分類と特色
  • 日本伝統芸能 第一巻第二巻第三巻/本田安次錦正社
  • 文化庁 国指定文化財等データベース
岩手の神楽 源流
  • 日本伝統芸能 第一巻/本田安次錦正社
  • 日本民俗 岩手/森口多里第一法規出版
  • 霊山日本人/宮家準(NHKブックス)
  • 修験道 山伏歴史思想/宮家準教育社
  •  山岳信仰修験道世界/鈴木正崇淡交社
  • 岩手県民俗芸能岩手県民俗芸能緊急調査報告書/編集 岩手県教育委員会
  • 北上民俗芸能総覧/発行 北上市教育委員会
岩手の神楽 分類と特色
  • 日本伝統芸能 第一巻巻末神楽資料伝承地一覧」より)/本田安次錦正社
  • 岩手県民俗芸能岩手県民俗芸能緊急調査報告書/編集 岩手県教育委員会
  • ]日本民俗 岩手/森口多里第一法規出版
  • 北上民俗芸能総覧/発行 北上市教育委員会

民俗学の研究者

本田安次(1906-2001年)

芸能研究者福島県生まれ。1929早稲田大学文学部英文科卒業神楽をはじめとする民俗芸能研究で、芸能学会賞芸術選奨文部大臣賞など数々受賞し、早稲田大学教授成城大学講師務めました。神楽研究においては、現在でも、本田安次分類一般的方法とされています。日本各地神楽様々視点調査し、戦後神楽研究築きました。

森口多里(1892-1984年)

美術評論家岩手県生まれ本名多利。1910早稲田大学予科入学し、在学中美術品調査参加。1914早稲田大学文学部英文科卒業し、美術評論活動展開。パリ留学後は、美術史学研究にも携わるなど、幅広く活動しています。日本在来する「」にしても、民俗学研究民芸運動という関わりました。戦時中疎開した郷里岩手にそのままとどまり、岩手美術研究所設立に、県立岩手工芸美術学校初代校長務めています。また、岩手県文化財専門委員として民俗芸能民俗資料調査保存尽力しました。