INS地場産業研究会 皆さんから頂いたメッセージ
平成17年10月

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盛岡を訪ねて 
福田 保

私が所属しているハイパーネットワーク社会研究所は九州の大分にある。

ある日、自治体職員の方から「10月25日の予定は?」と尋ねられ、「盛岡に出張
です。」と答えると、「そりゃ遠いなぁ、どげぇやって行くんかぇ(大分弁)」
と返される。九州人にとって岩手は遠くに感じるらしい。実際、大分と岩手の距
離は、大分と上海の距離と同じぐらいだ(正確には岩手のほうが少し遠い)。

ただ、盛岡を訪ねて、知るにつれ、非常に近いものを感じる。一緒に行った当研
究所の事務局長は「今朝の新聞紙面の”岩手”の文字を”大分”と置き換えると、
なんだか大分の新聞を見ているような気がする。」といっていた。

よくよく調べると人口も市町村数もほぼ同じ、市町村合併の進み具合や、振興局
の統廃合の話も同様。ただ、県土面積だけはトリプルスコアで勝負にならない。

そもそも今回、盛岡を訪ねたのは当研究所が主催する情報モラル啓発セミナを盛
岡で行うためである。このセミナ、中小企業庁から当研究所が委託を受け、個人
情報保護や情報セキュリティ対策に観点を置き、当該分野の専門家を講師に招い
て行う。もちろん無料である。

2004年3月の福岡を皮切りに、昨年度は仙台、東京、沖縄、今年度は9月に松江、
10月25日に盛岡で行い、12月には大阪で行う。たぶん来年度もいずこの都市で行
うことになると思う。

このセミナを行うに際して、広報・集客のために、開催地で協力や後援していた
だけそうな団体にお声掛けしているのだが、当研究所は大分を本拠地として活動
しているため、県外の人はほとんど我々のことを知らない。その上カタカナの混
じる組織名なので、各団体を訪問して広報・集客のお願いをする際も「なぜ大分
の組織がここまで出かけて来てセミナを行うのか」との思いも合わせて、さらに
怪しく感じさせる。

我々が「我々は1993年に設立された、経済産業省と総務省が所管する国の財団で
す。」と名乗り、開催趣旨の説明を始めてようやく応対していただいた方の怪訝
な顔が少し緩まる。

このような中で、いわて産業振興センターや岩手県庁をはじめ、多くの団体の方
々に大変お世話になり、広報・集客にご協力いただいた。おかげで多くの方がこ
のセミナに参加され、成功裏に終了した。
皆様にはこの場を借りてお礼を申し上げたい。

このセミナを通して盛岡でお会いした方、皆さん面白く、前向きで、奥が深い。
ウィットに富んだ話をされては、こちらが驚くと、さらに先の話をされる。人と
の出会いは各地でこのセミナを行う楽しみの一つである。

今後ともこれを機会に、いろいろな形でお付き合いできれば、またしていただけ
ればと強く思っている。
ちなみに、もうひとつの楽しみに各地の名物がある。盛岡は山の幸、海の幸共に
おいしく、それぞれのしっかりとした味が、ご当地のとびきりうまい酒に良く合う。

個人的には11月10、11日に当研究所が主体で別府市にて開催する、「別府湾会議
2005」の準備で慌しいが、良い会議にしたい思いで奮闘中ではある。ぜひ岩手か
らご参加いただき、会議の後の土日は秋深まりつつある九州・大分を楽しんでい
ただければと思う。


□福田 保
財)ハイパーネットワーク社会研究所 研究企画部長代理

□財)ハイパーネットワーク社会研究所
http://www.hyper.or.jp


■別府湾会議2005
http://www.hyper.or.jp/activity/bbc2005/



1000文字書くために知ったこと
神 麻子

今年の7月から毎月1回「エッセイ講座」に通っています。

言葉や文章に触れる機会を増やせれば、と思い受講し始めました。受講生は、毎
回出されるテーマに沿って1000文字程度のエッセイを書きます。そして翌月の講
座で、各自が書いたエッセイを講師が読み上げ、受講生が感想や意見を述べあう、
という内容。

講義の中では、俳句や日本の文化に関する事など、様々な話題が上り、毎月1回
中央公民館の一室で、昔から受け継がれたきた日本人の心の一端に触れています。

受講生は20名ほどですが、60〜80代の方も多く、戦争や、人の死、岩手の風土や
歴史など、私の日常生活の中では、なかなか触れることのない事柄を題材にした
エッセイが次々に発表されます。

どのエッセイも興味深くはありますが、いざ感想を言い合う場面になると、頭の
中が真っ白な時がよくあります。「今、私に聞かれませんように・・・」と心密
かに思い、うつむくことも度々。何かに反応して、「感じる」ことに少し鈍感に
なりつつあることをリアルに体験する瞬間です。


私は、この講座を受講して初めて「エッセイ」というものを書きました。

何かを「書く」ために、ひとつの事を真剣に見ます。「もの」でも「事柄」でも、
1000文字という限られた空間の中に、くっきりと形を浮かび上がらせるために、
いろいろな角度からみたり、ひっくり返したり、匂いや手触りを思い出したり・
・・。たった何時間かの短い間ですが、見て考えることを繰り返します。その作
業の中で、最近こうして真剣に「見る」事をしていなかったな、と感じ始めてい
ます。

「見る」時間をつくらずに、少しずつ後回しにしていた事柄がいろいろあるので
はないかと。

「書く」ことをするために通い始めた「エッセイ講座」のはずですが、その前後
にある「感じる」ことと「見る」ことをより多く教わっています。


岩手に来て4年。生まれてきて28年。
1000文字にまとめる訳ではないですが、もう一度、感じること、見ることを気に
留めていこうと思います。

□神 麻子
有限会社 銀河 

□有)銀河
http://www.tohoku21.net/ginga/



月と兎、竹取物語そしてアポロ 
手塚 伸

月が美しい季節となった。月と日本人との付き合いは深く、竹取物語や兎伝説な
どが私たちのファンタジーをかき立ててくれた。そして、私が子どもの頃、アポ
ロがその月へ行き人類が地球以外の場所に足跡を記した。

20世紀は進歩と成長の世紀と言われた。人類が宇宙に一歩踏み出したことは、科
学技術の進歩に基づく経済社会の成長によるものと考えられている。確かにそれ
は正しいと思う。しかし、最近、正しいけれど何となく寂しさを感じる。

それは、人類が月に行った瞬間に、月には兎はおらず竹取物語のような世界も広
がっていないことが明らかになったからである。母親が子どもを抱きかかえなが
ら「お月様には兎がいてね。」と言っても、子どもたちは白けてしまう。そして、
同時に子どもたちから構想力や優しさが失われていった。

ガリレオは地動説を唱えたが、当初、その正しさは認められず宗教裁判にまでか
けられた。今日では、当然科学的に証明され地動説に異を唱える人はいないが、
ここでも私はふと「待てよ」と思ってしまう。

お日様は当然東から現れ西に沈む。そして星が現れ24時間を経て再びお日様にバ
トンを渡す。私は、細々と畑を耕しているが、畑で朝のお日様から夕闇の星空ま
で見ていると、地動説の科学的正しさはわかっていても、感覚は天動説的に近く、
むしろ天動説で説明した方が、我々レベルではわかりやすい。

私たちは、産業革命以降、科学的な進歩、つまり客観的に説明できるものを正し
いものと考えてきた。そして、その裏側で、そうではないものは後進的なもの、
あるいは野蛮なものとして退けてきた。また、文字や数式で理解できるものにし
か価値を認めず、情緒的に納得するようなものは駄目なものとして顧みなかった。

つまり、進歩するものがある一方で、忘れ去られるものがあること、そして実は
その中に大切なものが沢山あることを忘れてしまった。

今、地場産業が見直され静かに復権しはじめている。こうした地場産業の現場を
歩いていると共通して言えることがある。その1つは、科学的に証明されない風
合いや商品の持つ本来的な力強さを全面に押し出してものづくりをしていること、
そして、お客様に客観的な数字やデータで商品の良さを押しつけ的に理解しても
らおうとせずに、歴史や文化、ものづくりの哲学をとおして商品の良さを諒解し
てもらおうとしていることである。

こうしたものづくり産業が活発になることが地域を再生することに繋がるとすれ
ば、地方にとって楽しみな時代が目前にあることを示しており、私は今、全身が
覚醒するような気分になっている。

□手塚 伸 
山梨県政策秘書室 副主幹

□山梨県政策秘書室
http://www.pref.yamanashi.jp/barrier/html/seisaku-hs/index.html



No1またはオンリー1探し(一部)   
泉舘 光信

地域ブランドの確立に向け、当盛岡でもいろいろ協議が進んでいるようですが最
近改めて盛岡におけるNo1やオンリー1募集案内があったので、ちょっと探し
て(独断と偏見による創作も?)見ました。

紙数の都合でほぼタイトルのみの掲載ですが、問い合わせには応じます。また、
どなたかに検証していただければ幸いです。

郷土にさらに誇りを持っていただければとの趣旨です。


1 岩山の夜景 都会的、麗しい夜景。

2 厄払い・厄除けの町 これだけ盛んな土地柄他にある?

3 蝶が結構いるんです 日本産のほぼ半分が生息。南方系と北方系の交点。

4 バレーの町 若手の活躍、優秀な教室、人口比と比べるとどうかな。

5 お茶の町 多くの茶道教室、月釜、多くの愛好者、藩政時代以来の伝統。

6 お花の町 バンキングバスケットが定着した背景に、庭造り生花の盛んな背景が。

7 弦楽器の町 湿気の少ない気候、弦楽器製作者の存在、高校生も優秀。

8 伝統的工芸品の町 人口比で伝統的工芸品指定数を比較。打倒金沢、沖縄

9 唯一のメキシカンプロレス(団体)のある町 間違っていたらごめん。

11 日本短角和牛を日常的に食べられる唯一の都市(郡部ではない)

12 出色の個人美術館だった橋本美術館がある町 規模、建設の経緯を考慮。

13 みたらしではなく生醤油 全国的にはみたらし系が多い。

14 既にカタカナの市名を持っている町 モリーオの方がアルプスなんぞより早い。

15 日本一ソフトクリームのおいしい町 気温や湿度、食べ歩ける町の雰囲気から。

16 競馬の町 代表的な地方競馬のある町、競馬場も立派。

17 白鳥と身近に触れ合える町 白鳥飛来地が住宅地のそば、こんなとこ他に。

18 お祭りの町 45日間隔の祭、町内神社の祭、お祭り・縁日マップもあり。

19 冷麺の町 何も言いません。

20 まっすぐな道路がほとんどない町 前向きに観光等に役立てたい。

21 ダムの町 合併で増えたところもあろうが、狭い範囲に大規模ダム3つ。

22 ナナカマドの似合う町 秋の紅葉・鮮やかな赤い実と清浄な空気。都会的。

23 鮭の遡上 河口から200キロ遡上。この数字がどういうものか教えて。

24 文学文芸の町 文学者の存在、愛好家、学校教育、クラブ活動、個人活動。

25 手づくり村 同一運営体制、伝統、集客で比較可能な同種施設他にある。

□泉舘 光信
盛岡市産業部商工労政課 主査

□盛岡市産業部商工労政課 
http://www2.city.morioka.iwate.jp/07sangyo/syoko/



教育 引き出すこと
吉田 博

 今年4月より、縁あって福祉系の大学でマーケテイング・経営の講義を担当し
ています。

 だらしない(?)服装やマナーには、最初どきっとしましたが、しばらくすると
慣れ、普段接している社会人や会社・役所の雰囲気とは違う新鮮な感覚で学生と
接し、学食で共に食事しています。

 新米講師として、何かテキストとは探してみましたが、実務経験者には、どう
も、しっくりいかず、生の経営や企業活動への関心を高め、自ら考える力をつけ
てもらいたいということで、もっぱら、ビデオやインターネットを活用し、その
感想をレポートするという形式で進めています。学生の反応や感想では、どうも
私の話しよりは、やはり映像の方が満足度が高く、リクエストも多いようです。

 インターネットで簡単にリアルな情報がとれる時代、社会や企業・組織に関心
をもち、将来の目標を見つけ出すという意味では、「教育= Educaton」は「引
き出すこと」であると、かって聞いたことを改め実感し、彼らの関心、意欲、能
力を少しでも引き出すたらと思っています。

 学生の中に、中国からの留学生がおられますが、日本語が達者で意欲的である
とともに、何かビジネスのチャンスがないかという意識がきわめて強く、そのパ
ワーのすごさを感じつつ、日本の学生さんも、負けずにがんばって欲しいなと思
ってしまいます。

 少子化がますます進行する中で、次の時代を担い、われわれの年金や福祉の支
え手になる若者に期待しつつ、講義の日は朝5時に家を出て、のぞみの始発で出か
けている今日この頃です。

□吉田 博
有)エムアイシー 代表取締役 
日本福祉大学情報社会科学部 非常勤講師
NPOいわて芸術文化技術共育研究所(アクトラボ) 顧問

□「地域いきいき」Webサイト
http://homepage2.nifty.com/chiiki-ikiiki/Top1.htm
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