INS地場産業研究会 皆さんから頂いたメッセージ
平成17年8月

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借り物競争
武藤 正彦


 運動会に借り物競争という種目がある。スタートしてから中間地点でのお題に
沿って、身繕いそしてゴールへ。お題の内容はともかく、いかに早く機転を利か
せるか、繕う物を探し出せるか、がポイントである。もちろん足が速いこともで
あるが。これが結構大変で、普段から頭を鍛えておかなければならない。

 スタイリストという職業と似ているかもしれない。彼女ら〔大概女性〕の多く
は、ディレクターからの指示で撮影に必要なものを方々から一時的に借り、かき
集めてくる。

 バブル前の頃、ファッションビルのオープニングキャンペーンを手がけた際、
小道具のブレスレットをモデルに持たせるポーズで撮影をした。かなりのアップ
でブレスレットの輪からモデルの眼が覗く。野獣のような眼力で、ポスターや新
聞広告に展開される。

 ヘッドコピーは「見えてきた、見えてきた。」カメラマンは漆畑銑治、モデル
はイタリア娘のナディア。そしてスタイリストは北村道子。ヘアー・メイクも付
き、相当豪華なスタッフだった。スチルとムービー(16o)も撮影、麻布のスタ
ジオに一日缶詰だった。

 結局、全体予算のかなりをこの制作費に使ったので、媒体使用の予算が圧縮さ
れてしまった。クライアント側も地方の一番店らしく〔ファッションビル〕一流
感を出すようにとの要望だった。したがって、徐々にポイントを絞った時間帯に
露出させ、オープン前の露出を増やしていくティザー広告という手法で実施した。
 
 事前のスタッフ会議では、アベドンの写真集やヴォーグなどを参考にしながら、
ライティングからコスチュームまで練り上げていった。その時すでにスタイリス
トから小道具で勝負というアイデアが出されたが、撮影本番までどんなものが持
ち込まれるか知るよしもなかった。

 僕は、ただ媒体ごとのラフデザインに該当するカット数とトリミングをチェッ
クしながらポラをみて、OK出しをしていた。このシルバーのブレスレットをナ
ディアに持たせることで広告全体が僕には見えていた。

 もちろんオープニングキャンペーンは大成功だった。広告の仕事はスタッフに
恵まれなければいい仕事ができないと、つくづく思った。

 このビルは大手生命保険会社のテナントだったので、今ではもぬけの殻。おお
きなお金が動き、儲けたか損したか人のことは別として、僕のデザイン人生にと
って、とても勉強になった仕事だった。

□武藤 正彦
株)岩手デザインセンター 取締役

プロフィール
http://www.typo.or.jp/who/portfolio/muto_m/



サラリーマンにとってのモチベーションとは
菊池 徹哉

 目標を達成しようとする時、高いモチベーションを持って取組むとの、漫然と
して取組むのとでは、その取組みにおける効率性や結果(達成度)に大きな差が
出てくるものと、個人的に考えています。

 「モチベーション」とは、一言で言えば「動機付け」で、「ものごとに取組む
意欲を内側から高める働きかけ」を意味しますが、自分的には「やる気」と解釈
しています。

 モチベ−ション理論に「人は何によって動機づけられるか(動機づけの内容)」
という欲求説があります。

 欲求説で有名なのは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが唱えた「欲
求5段階説」で、
@ 衣食住等の生理的欲求
A 生命や安全を確保したいという欲求
B 愛したり愛されたい、何かに帰属したい欲求
C 尊敬されたいという欲求
D 自己の成長や発展・実現に対する欲求 ← ここがピラミッドの頂上
のように、低次元の欲求から高次元の欲求に移行していくもので、この過程を逆
に向かうことはないとされています。

サラリーマンにとって、モチベーションの主たる要因は賃金だと考えられがちで
すが、この5段解説のうち、賃金に該当するのは@とAあたりと思われます。

 ハーズバーグは、賃金を「衛生要因」と整理し、給与や福利厚生を充実させて
もすぐにその環境に慣れてしまい当然となって「やる気の動機付け」としては続
かない、最も必要なのは人間的成長や仕事の充実を促す「動機付け要因」だと指
摘しています。

 仕事を通じて適切に評価され、達成感を感じられ、自分の成長が確認できる。
サラリーマンにとって、そうゆう職場で働く喜びを得られるかどうかが重要にな
ってきているようです。

□菊池 徹哉
岩手県総合政策室政策推進課 政策担当主査  

□岩手県総合政策室政策推進課
http://www.pref.iwate.jp/~hp020101/



→5%の魔法   
佐藤 弘和

 「5%の魔法」は普段私達が生活している中で、いわゆるプライベートな時間
の5%を互酬活動(「情けは人のためならず」と同じ意味を持った活動)に使う
ことで、自分を含めた世界に幸福とともに潤いをもたらす、というものです。

 意見の食い違い、認識の差異、利害の不一致から、戦争、紛争、南北問題、格
差問題など解決困難な問題が生じています。そうした諸問題を正面から捉えたと
きに、私達はいかにすればお互いに平和的な解決のためのレールに乗ることがで
きるのか、ということを考えます。

 レールに乗るための切符として「5%の魔法」が使えはしないでしょうか。
 
 「5%の魔法」が従来の問題解決手法と違う点は、対象となる問題にフォーカ
スするのではなく、普段フォーカスしている対象から注意を逸らすことにありま
す。

 どんなことでも良いので意識的にわずかでも(しかしここが重要です)日常的
に自分が関わっていること以外のことに注意を向ける、ということです。

 具体的には普段関心を払わない問題、例えば教育問題や地域の問題などに興味
を向ける、ゴミ拾いに10分ほどでかける、子どもが何に関心を持っていて何を
したいのかを子どもの立場に立って考えてみる、などです。

 「君は普段何に興味を持っているの?」と聞いてそのことについて自分で調べ
てみるのも良いと思います。するとそれまで見えなかったものが見えてきます。

 5%でも視点を変えることは、実は5%以上世界が広がるということを意味し
ます。

 「5%の魔法」使いになれば、現在あなたが抱えている悩みが氷解するかもし
れません。実行して得をした方は、ぜひ周りの方にも勧めて下さい。『ペイ・フ
ォワード』(映画)な世界を一緒に作りましょう!


□佐藤弘和
岩手大学農学部地域環境システム学研究室4年
NPO法人学生ビジニティいわて 地域連携担当 理事



知らなくて良いことは、めったに無い
小原 明男

 10年以上前、若き私は暇でした。数人の悪友たちも暇でした。彼らはアクティ
ブな人間だったので、いろんな事にチャレンジし、私も誘われるままに、いろん
な事をやりました。ゴムボートの川下りレースとか、テレビ番組の仮装大賞とか
テニスやスキー、登山等々。とにかく思いつくままに手当たり次第やっていたと
いう感じなのでした。中には気がのらず嫌々やったモノも少なくなかった気がし
ます。

 誘われた中には、地元の郷土芸能もありました。鬼の面をかぶって刀を振り回
し踊り狂う「鬼剣舞」というにものに参加していたのです。私はまだ若かったの
ですが、なぜかしらその「鬼剣舞」にえらく惹かれまして、2年間くらい猛然と
練習をした記憶があります。「郷土芸能なんてじじくさい」って同級生なんぞは
見向きもしませんでした。まぁ若いんだから、それはそれで納得できる正常な反
応ですよね。

 それから数年後、私はそれまで勤めていた広告会社を辞め、別な街の同業他社
に入社したところ、あるお祭りのポスターデザインコンペがありました。そのお
祭りはなんと「鬼剣舞」の保存団体が一同に集い、数百人で同じ舞を踊るという
地元にしては大きなお祭りです。私は運命を感じずにいられませんでした。

 保存会では師匠のことを「庭元」といいます。私は、教えていただいた「庭元
」にポスターで使う写真のモデルをお願いし、撮影をすることにしました。問題
はどんな写真を撮るか?「鬼剣舞」には十数種類の踊りがありまして、その中に
刀をたくさん持って(たしか12本くらいじゃなかったかな〜)1人で舞う踊りが
あります。僕はそれしかないと考え、撮影に挑みました。やはり踊りを知ってい
て、自分なりの魅力をもっている僕としてはこだわりも大きく、ディレクション
にも力が入り、充実した撮影となったのでした。
結果は見事採用。満足のいく仕上がりでした。

 あの時、血迷って「鬼剣舞」なんぞ練習しなければ、この時の人脈も無かった
し、仕事も成功しなかったのではないか? などと考えます。これは一例なので
すが、この仕事について思うことが、本当に世の中には知らなくて良いことなん
か無いな〜っということです。

 若い頃に経験したことは、今、役に立ち始めています。例えば「スキー場のポ
スター用のイラストを描いてくれ」と言われても、悪友たちと何度もスキー場に
行って来たので、自分なりの印象があるので描けます。僕は出無精なので誘われ
なければ多分やってなかったでしょう。

 地元を離れ、悪友たちともなかなか会えなくなってしまったけれど、心の中で
密かに感謝です。そのうちきっと、嫌々やった、仮装大賞の経験も役に立つ時が
くるはず……

□小原明男
ロケット広告制作室 代表

□ケット広告制作室 ADVERTISING ROCKET
TEL.FAX 0197-65-1371

□大人の絵本を紹介
http://akinger.txt-nifty.com/eh/

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